まいにち

ただの日記

天野健太郎 先生

翻訳家の天野健太郎先生が、先日すい臓がんのためご逝去されたとのことです。

心からお悔やみ申し上げます。

 

 

台湾を好きになってから、時々台湾文化センターのイベントにおじゃまして、映画をみさせていだいたり、お話を聞かせていただくようになりました。

 

映画鑑賞、楽しいスポットの紹介、音楽、文学等のカルチャーミーティング。

 

私は人見知りをこじらせているので、人が集まるイベントはなかなか応募するのを躊躇うのですが、台湾文化センターさんのはいつもとても楽しく参加させていただいていました!

 

その中でも特に毎回楽しみで、お話を聞けることが嬉しくて嬉して仕方のなかったのが、翻訳家の天野健太郎先生の出演する回です。

 

基本的には台湾からいらっしゃるゲストの通訳として、日本語で話されるゲストの方なら聞き手として、サポート役で登壇されていたのですが、

私はどんなテーマでも、自分には少し難しいかな?と思うテーマでも、先生の登壇される回なら行ってみたい!もっと興味を持てるかも!と、実は通訳である天野先生につられて参加している部分もありました。

 

先生の通訳の仕方は、なんだか聞き手である私たちもお話に巻き込むような、ゲストのお話のわからないところも、もっと聞きたいってところも、話が逸れたぞ?ってところも、ただ聞くだけじゃなくて、一緒にテーマを共有している感覚で参加できたので、大好きでした。

気づいたらファンになっていました。

 

台湾文化センターのカルチャーミーティングに参加させていただくようになったのがここ2.3年なので、もっと天野先生の通訳を聞いて、もっと先生の翻訳される台湾の本を読みたかったと思います。

 

それで、もっと先生自身のお話をお聞きしたかった。

 

悲しい、本当に本当に悲しい。

最後にお目にかかれた、東山彰良先生がゲストの回で嫌な予感はしてだけど、もう逝ってしまったなんて。

 

この回で先生が言われていた「台湾の人の日本や日本人に対する<好き>って、すごいとか偉いとかじゃなくて、きっと<可愛い>っていう気持ちが大きいんだと思う」というお話が忘れられない。

日本と台湾、まだまだ関係が難しい部分もあるけど、「可愛い」、この一言でお互い笑顔になれる。とてもフラットで素直な、好きの感情だと思う。台湾という場所や文化、人々に長い間触れて深く関わり、日本と繋げてきてくださった天野先生からこの言葉を聞くことができて、とても安心しました。

先生の言葉を胸に、台湾の人の好きに応えられるよう、私も可愛げを持って生きていきたい。

 

台湾中国語の勉強頑張ろう。

天野先生の残した日台の友情を、微力ながら私も誰かに伝えたい。

 

天野先生、

本当に本当に、おつかれさまでした!

ありがとうございました!

 

 

おわり